月明かりの下で紅きは揺れて

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「むっ…まだ赤くなってやがったか。」                           予想外だ、と付け加え、旋利は麻由理を見据える。                      「それでお前は俺を説教しに来たと、そういうわけか。」                   「説教じゃなくて制裁だけどね。」                             フゥ、と三度目の溜め息。                  何故だろうか、この短い間で異様に疲れてしまった。                     とりあえず、麻由理は旋利の横に腰掛ける。                         「さて、何で奈緒の初めてを奪ったのかしら?」                       「さっきも言ったろうに、したかったからだ。」                       何故また聞く、そう表情に出しながら、旋利は月見団子を一つ放り込む。                           「嘘ね、あんたはそこまで気分屋な訳じゃない(無茶苦茶な性格だけど)し、何よりあんただって初めてでしょうが。」
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