海の風

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チャプ・・ 船が沈んで波が落ち着くまでかなりの時間を要した。 その長い時間を、シャラヌは、船の沈んだあたりを見つめながら座り込んで費やした。 色々な疑問が頭を駆け巡る。 風花は・・悪魔の手先になっちゃったのか(泣)? あんな・・あんな・・魔術みたいに・・伝説みたいに船を操るなんて 「・・んなワケあるか!!!」 ガバッとシャラヌは立ち上がった。 シャラヌの横に座っていたマルセイユがびっくりしたようにシャラヌを見つめる。 「な・・何が??」 「!!何でもない!!!」 シャラヌは吐き捨てるようにそういうと、町に向かって歩きだした。 マルセイユが困ったようにその後を追う。 「ねぇシャラヌってば!」 「・・・」 シャラヌは無言で歩き続ける。 「シャラヌ!」 マルセイユがシャラヌの腕を掴んで引っ張った。 「・・・何」 マルセイユを睨み付けたシャラヌの瞳と、マルセイユの瞳がぶつかる。 しばらく2人はそのまま対峙していた。
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