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「なぁマ~ル~。」
マルセイユの手を引き先を歩くシャラヌが、言った。
「何??名前語尾のばさないでくれる?」
「のばしてないよ~。なぁ、あのさ、お前って結構強いの?」
「?」
シャラヌは話しながらも、宿に着くと、部屋に向かってマルセイユを引っ張っていく。
ガチャ。
部屋は戸が開いており、中には鍵がほったらかしで置いてある。
ベッドは起きっぱなしの状態だった。
「ハハ、お前かなり急いでたんだな!」
シャラヌが笑った。
「だって!」
「マールは<だって>と<どこいくの>しかいわねーな!」
「・・・」
だって、と言いそうになって、マルセイユはぐっとがまんした。
「なぁ、さっきの続きだけど、マールってなんで1人で旅してるの?強そうにも見えないけど、大丈夫なの?」
シャラヌが、近くのイスに腰掛ける。
マルセイユは、シャラヌから少し離れて、ベッドの上に座った。
「あたし?・・そぅね・・結構強いんだけど。だって大会で優勝したこともあるしお訊ね者だって何人か捕まえたし。
あなたが強すぎるのよ。
あと何で1人でいるのかって、あたし、今家出中なの。」
「は?家出?」
「うん。そーゆー事にしてて!」
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