海の風

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「さ、寝るか」 シャラヌは立ち上がった。 「いっしょに??」 マルセイユが、シャラヌの顔を覗きこむ。 シャラヌはマルセイユの茶色の瞳を軽く睨み付けた。 「なわけないだろ!お前ちょっと警戒心持てよ!」 「・・わかってるよ」 ちょっとしょんぼりしたマルセイユを尻目に、シャラヌは荷物から毛布を一枚出して、それにくるまり床に座った。 「僕はここにいるから」 シャラヌが目を閉じる。 一緒の部屋なのね と思いながら、マルセイユも手早く就寝準備をし灯りを消してベッドに入った。 「おやすみ」 シャラヌ ねぇ、あなたに会うために生まれてきたような気がするなんて言ったら・・・笑われるかな・・・ ねぇ・・
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