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墜チタ真実ト偽物
穴の中は真っ暗で何も見えなかったが千絵は一つだけ分かる事があった
この感覚は確かに…
「お…落ちてる!!!!?」
しかもかなり深い!!
ジェットコースターすら
乗れないのに
怖い怖い怖い怖い怖い!!
今にも泣き出しそうな
千絵をよそ目に
その気配はずっと一人で
呟いている
「………ッ!!!!」
悪夢なら早く覚めてくれ!!
涙がこぼれ落ちるはずが
今は上にあがっていく
くそっ…!!
も…ダ…メ
千絵は意識を手放した
お母さん…絵美…
今何をしているんだろう
今何処にいるんだろう
助けられなくてごめん…
「 」
何?何か言った?
「 ち…え 」
誰なの?
「 ちえ 」
お母さん!?絵美!?
「千絵!!!!!」
ハッ!!
目を開け勢いよく体を起こした
ガバッと何かが俺に抱き着く
「千絵~心配したんだょ~」
涙目で見てくる一人の少女
淡い赤エプロン
リボンの髪飾り
くりくり二重の水色がかった瞳
腰まである赤茶色の綺麗な髪
歳は俺より一つか二つ下
少女は童話に出てくる
“アリス”そのものだった
「…君…誰?」
「僕はねアリス!!よろしくチェシャ猫の千絵」
また変な誤解が…
「俺はチェシャ猫じゃない」
「クスッ…千絵…自分の身体を見てみて」
可愛らしい少女の微笑み
俺は自分の身体に違和感が有ることに気づいた
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