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「チェシャ猫――!!!」
誰かが俺の名前を呼ぶ
きっとあの声は
「…アリス」
「チェシャ猫!!ごめんね一人にして不安だったでしょ?」
アリスは俺なんかを心配してくれるのか?
忌み嫌われる猫を?
「大丈夫だ」
「チェシャ猫に逢わせたい人がいるんだ!!一緒に来て」
「…でも」
「あっ!!名前は千絵でいぃんだょね!?」
「うん」
「ぢゃ千絵って呼ぶね!!」
一点の汚れもない笑顔
トクン…トクン…トクン
俺の脈が少し上がる
「あぁ…」
「こっちだょ!!」
アリス“愛される者”
俺は何故か彼を守りたいと
無意識に強く思った
¨
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