ﾚﾓﾉｶﾞﾀﾘ

兄の進学

いつも誰かﾀｰｹﾞｯﾄがいる。

僕はいつもｷﾞﾀｰで発散していたから、ｲｼﾞﾒには興味がなかった。
だから、そんな余裕をﾌﾞｯこいてる奴が、みんなにはｼｬｸに障るのだ。

もちろん、K少年がｲｼﾞﾒのﾀｰｹﾞｯﾄになったことも数回あった。授業が終われば約1時間半の部活が待っていて、家に帰るﾁｬﾘﾝｺの速さったらﾊﾝﾊﾟなかった。

"早くここから離れたい"
という一心だった。
そして、帰ればｷﾞﾀｰがおとなしく待っていてくれる。

しかし、独学で進めていたｷﾞﾀｰは、途中からあまり進歩しなくなった。

困った…。
ｽﾄﾚｽ発散ができない。

そんな中2の春、すごく仲の良い兄が家を出ていくことになった。

進学だ。