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野次馬
ある日の塾の時
入口の受付付近が騒がしかった。
元々そういう野次馬のようなものが好きではない。
その他大勢と一緒にされたくないから
意地でも拒もうとする自分がいる。
その人だかりの後ろを通るようにして階段を登ろうとしたら野次馬の中の梨花子が話しかけてきた。
「真琴。八木先生来てるよ!」
「みたいだね。」
ふっと笑い、興味無さげに感想を述べた。
梨花子は気にしていないようで
野次馬の中に加わった。
八木先生。が原因だったらしい。
26歳の男性講師理数系
今は塾講のバイトをやめて就職している。
何か理由があったか
暇で遊びに来て女子高生にチヤホヤされにきているんだろう。
後者の確率が高いが…
ため息を呑み込んで
八木を見ずに階段を登った。
その時 しっかりと八木は私を見ていたことには
誰一人として気づかなかった。
、
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