11204人が本棚に入れています
本棚に追加
「もしも……」
「未来(みく)!!」
電話の相手は父さんだった。
てか、今電話に出てるのは母さんじゃなく私なんだけど。
と言う暇もなく、切羽詰まった感じの父さんは早口でまくし立てた。
「密くんが、密くんが澪の代わりに清川の後継者にっ!!」
………………
…………
……!?
今、何て……?
誰が、誰の代わりだって?
「あの時、無理矢理にでも密くんを連れて来ていたら……」
意味が、分からない。
「未来……?大丈夫かい?もしもし?未来?」
耳元から聞こえてくる父さんの声は、悲壮感が漂っていた。
最初のコメントを投稿しよう!