11204人が本棚に入れています
本棚に追加
私はギュッと握りしめた拳に、さらに力を加えた。
不安だ……。
「……澪さん?」
ソファに座り直した真白が、ひざの上に置いた両手を自分の両手でフワッと包み込んだ。
「僕のあなたへの愛は、正真正銘本物です。僕はあなたを愛しています。初めて会ったあの時から、未来永劫僕のあなたへの愛は増幅し止まることを知らないでしょう。」
「ま、真白っ!?」
いきなり、しかも両親の目の前で惜しげもためらいもなく発せられたキザなセリフに、私は一瞬で体を火照らせた。
見上げた真白は、自嘲気味に微笑んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!