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「僕から澪さんに今までの経緯を話します。」
名残惜しそうに手を退けると、真白は向かいに座った両親にそう言った。
「いや、それは私から話そう。」
父さんは真白の申し出を断り、母さんと目配せした。
「雫、お前も座りなさい。」
突っ立っていた雫は、父さんに従い静かに私の隣に座った。
それを確認すると、父さんは話し始めた。
「父さんと母さんは、二人に嘘を吐いていることがある。」
私は驚いて顔を上げたが、雫はうつむいたままだった。
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