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3人は、右から、陽翔、裕理、緋芽の順で並びながら歩いている。
「2人は…家どの辺なの?」
陽翔が言うと、先に裕理が質問に答える。
「あたしは桜野町(仮)だからあそこのバス停から乗って、降りたら目の前だから」
「そっか。緋芽は?」
「あたしは森崎(仮)…もうちょっと歩くけど…ついてきてくれる?」
緋芽がこんなことを言ってくるのは予想外で、陽翔はテンパった。
「え…も…もちろん!」
(か…可愛い…
ってか森崎って司の家がある町と一緒だな…)
陽翔がテンパっているのを見た裕理は思った。
(もしかして陽翔って…
緋芽のこと好きなのかな?
それで岡里くんが陽翔に気を使って帰ったとか…考えすぎ?)
裕理はこういう事に関して鋭かった。
「裕理、バス停着いたけど」
緋芽の言葉で裕理は考えを一瞬忘れた。
「ほんとだ。
陽翔、ここまで送ってくれてありがとう!」
「いいえ。気をつけて帰れよ」
この時、裕理は陽翔の気持ちを確かめるのにひらめいた。
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