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「でも、司は俺が背中向けてたりとかしても読めるじゃんか…」
「長年付き合ってる人を読むならそれくらい出来る」
司が言うと、陽翔は地面にしゃがみ込んで話し始めた。
「緋芽ってさ、信用できる人がいないんだって…さっき言ってた人間不信とかでさ。
だから、俺が緋芽に取って信頼できる存在になりたいって言ったんだ…
そしたら“ありがとう”って言ってくれた。
でも…もし心を読めるならさ、俺も緋芽に上辺だって思われちゃうのかな…」
しゃがみ込んで俯いている陽翔を、司は見ていた。
「そんなことない。絶対あり得ない。
だって陽翔だぜ?俺が唯一信用してる親友だ!」
司の言葉を聞いた陽翔は、ゆっくりと立ち上がった。
「それに、まだすべてが決まった訳じゃない」
「そうだよな…!」
陽翔は微笑んだ。
「陽翔!頑張れよ!絶対振り向かせろ!
俺は全力で協力してやるから!」
「おう!信じてるからな!親友!」
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