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2人はサッカーのパス練をしながら話していた。
「あ、そういえばさ、緋芽と一緒にいた子いるじゃん?神崎裕理って…」
「あぁ…あの子か。
裕理ちゃんがどうかしたのか?」
「まだ分からないんだけどさ、裕理って司のこと好きっぽいんだよね」
陽翔が羨ましそうに言ったのを聞いて司は驚いた。
「それはないだろ…今日会ったばっかだし…俺途中で帰ったし」
「でもさ、お前一目惚れで告白されたことなんて何回もあるだろ?」
陽翔の言葉で、司は蹴られてきたボールを足で止めた。
そして、司は俯いて言う。
「司…?」
「もし…本当に陽翔の言うとおりなら、俺は裕理ちゃんを傷つけることになる…
だからさ、裕理ちゃんに俺のこと好きになるのやめてほしいんだけど…」
司があまりにも真剣に言ったため、陽翔は一瞬固まった。
「な…何言ってんだ司?今までも告白は全部断ってたし、今更?」
「なんかさ、あんな出会い方したからか、陽翔がそこまで仲良くなったからか分かんないけど…
裕理ちゃんは傷つけたくないから…」
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