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さすがは妹…
司はそう思った。
露莉には司が持っているような力はない。
でも、なぜか露莉には隠し事をしても見抜かれてしまう。
「今日…面白い奴に会ったんだ…」
「面白い奴?それって女の子?」
「そう」
「へぇ~珍しい!
司が女の子に興味持つなんてめったに…
…っていうか、今までそんなことあった?
力のせいもあったと思うけど…
で、どんな子?」
露莉が興味深々に司の顔を覗き込んだ。
「その力に関係ある。
何でか分かんないけど、そいつ、心が読めなかったんだ…」
「え…」
司の言葉を聞いた露莉の顔は、興味を持っていた笑顔からだんだんと曇っていった。
「それがすげー気になるんだよね…」
その、別の意味で気になっている人が陽翔の好きな人だなんて、露莉の前では口が裂けても言えないし、言う必要もなかった。
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