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『じいちゃん!!
じいちゃん!!』
俺は、病院にいた。
今、赤いランプが消え
出てきたじいちゃんは
どんなに叫んでも
どんなに泣いても
何時ものように
「どうしたんだ。」
と、心配しながら問いかけてくれる返事がない。
何時も、他人の事を
第一に考える人だった。
周りには、
たくさんの人。
たくさんの
泣いている人。
あぁ、やっぱじいちゃんは凄い人だ。
と、誇りに思った。
そして、同時に
そんな人がもう冷たく
動かない受け入れなくてはいけない事実に
また、涙が流れた‥‥‥。
「うっ‥‥ひくッ」
俺は静かに泣いた。
―――じいちゃんの通夜とお葬式は、あっというまだった。
目は、真っ赤に腫れてる。
しかし、
それは周りの人全員だった
まだ、
泣き足りない。
「おい。輝華」
父さんが来て、俺は泣きかけていた目をゴシッゴシッふいた。
『何?父さん。』
父さんは、一回俺をキツク抱きしめた後すぐ離れ
「泣くのを我慢しないでいい。泣く事は時に必要な時がある。」
そう言って、父さんは
白い紙を俺に差し出した。
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