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『おい』
「あぁ、何だオコチャマが黙ってろよ」
『確かにオコチャマだが貴方は今、オコチャマまたはそれ以下の行動をしている。』
ぐっと男が口を閉ざしたかと思ったらその口はまた開いた。
「お前に何が分かる!?お前は知らないだろうが俺にとって社長は俺を救ってくれた唯一の人だったんだ!!」
『だから?』
「へ?」
俺にしたら凄く冷たい声が出た。だってそれぐらいこの人はもう死んだじいちゃんにまだ甘えてるから。
『俺は桓王子輝華、社長の甥っ子です。俺だってじいちゃんが死んで悲しい。けど貴方と俺だけじゃない。少なからず此処にいる人達は皆、悲しい。でも、死んだじいちゃんを心配させないでのんびり幸せに天国で生きられるように頑張って踏ん張ってるんだ。なのに、貴方だけ不幸面して悲劇のヒロインのつもりですか?』
今度こそ男は口を閉ざした。
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