第02章†イカれ帽子屋と眠り鼠†

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  耳が痛い。 何をしているの? ここ音楽室だけど、この音量は…。 それに、良く見てみると何で音楽室にティーセットがあるの? そう目の前には、大きなテーブルにティーセット。 だけど、ティーセットは全てバラバラに割れていて、お菓子は散乱している。 そんな中、テーブルの上に02人の男の人が…。 一人は黒いシルクハットに黒のベスト。 どこかのバーテンダーのような服装をしていて、もう一人は…白い兎の耳を持つ、白兎さんことユキルさん。 02人とも手にはギターを持っていて、それによく聴いてみるとユキルさんじゃない人の声…歌が聞こえる。 凄まじい爆音の中、私はこれ以上ないくらい大きな声でユキルさんを呼んだ。 『白兎さん!ユキルさん!!』 すると、私の声が聞こえたのかユキルさんの耳が少しピクリと動いて、ユキルさんが振り向いてくれた。 「はい?何?」 『ちょっと音を止めてもらって良いですか?お願いします。』 私がそう言うと、ユキルさんは落ちていたマイクを手に取って、もう一人に話しかけてくれた。 「おい帽子屋。止めてくれってさ。聞いてんのか?」 ユキルさんが話しかけたけれど、まだ爆音は止まらない。 ユキルさんの声が聞こえてないみたい。 すると… 「帽子屋!!!ウォッカ!!!!止めろって!!!ウォッカ!!!!!」  
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