第一章

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「君、北中の生徒だよね?」 「そうですけど…」 「あっ、私のコト知らない? 私は、北中で数学教えてる、講師の倉本麻衣子って言うの。 君は何年生?」 「中三です。」 「なら、接点ないか。 私は、中一と高一と高二を教えてんの。 よろしくね!」 「…っていうか、何で俺に話かけてきたんですか?」 「そうだった! 制服のままこんな所うろうろしちゃダメでしょ! 生徒証出しなさい! …なんちゃって。 良いよ。 今回は見逃してあげる。 ただし、もう制服のままうろうろしちゃダメだよ! まあ、学生のうちは、こんな事言ったってムダだよね。 私もそうだったし。」 「それは、ありがとうございます。 では、さようなら。」 「さようなら。」 こう言って、この日は別れた。
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