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林が翡翠の胸倉を掴む。
「いい加減にしろ!!琴月!!」
「テメーがいい加減にして下さいコノヤロー。」
胸倉を掴まれたのが気に触ったらしく、翡翠は仕返しと言わんばかりに林の胸倉を掴んで上へと持ち上げる。
すごい馬鹿力である。
自分より背が高い人を軽々と持ち上げている。
これ見た体育館にいる男子全員が翡翠に逆らうなと思った。
「琴月、やめろ。」
先生が翡翠に怯えて止めようとしないので、代わりに間宮が止めに入る。
「…だって、コイツが気持ち悪いこと女の子たちにほざいてたからだな…間宮もわかるだろ?」
「あぁ、わかる。確かに気味が悪い。だが今は試合中だ、シメるなら後でやれ。」
「了解☆」
「テメーら…(怒」
林の怒りが冷める訳がなく、試合が続けられていく。
西原がロングシュートを入れて林チームが1歩リード。
負けじと直もロングシュートを決める。
それが何度も続き、結果は同点で終わった。
「やっと終わったぁ」
背伸びをする翡翠の腰にドンッ、と何かが当たったので下を見る。
「翡翠翡翠!!僕のロングシュート見てくれた!?僕頑張ったんだよぉ~vVえらい、えらい!?」
犬のようにテンションが高い直が腰に抱きついていた。
「あー、えらい、えらい」
直の頭を軽く撫でる。
エヘヘ、と嬉しそうにニッコリと笑う直を見て、翡翠の胸がキュンと鳴る。
「お前、可愛いすぎッ///(抱」
周りから見ればイチャつくバカップルな感じ。
「お前ら、イチャついてねぇで片付けるの手伝えよ」
林が二人に注意する。
「「うっさい、バカ」」
声揃えて言われた。
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