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私は右へ左へ交互に跳ぶ。
後ろの連中がやけに静かなのが気になるが、今は測定に集中する。
「……2……1……終了ー!」
いや口で言われてもねトト、笛あるんだから吹きなさいよ!
でもちゃんと終わりにする私たち。
よし! これでなんの心配をせずに他の測定ができる。
そう思ってふと上を見上げると体育館の2階から鼻血を垂らしてる百合が居た。
片手にビデオカメラを持って……。
「いいいぃぃぃぃぃぃぃぃやっふぅぅあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! 頭上からの撮影は成功ですわ諸君んんん!!」
自分のキャラを忘れはしゃぐ百合。
「良くやった金木じょぉぉぉぉぉう!!」
「上からとは言えたゆんたゆんと揺れる桜さんのおっぱいの撮影するとはぁぁぁぁぁ!」
「そうさ! すべて俺の計画通りさ!! この俺、中ニコラァァァァァッ!!!!」
私は阿部リスクを体育館の壁にめり込ませる。
「あ・ん・た・た・ち~……」
「いやいや違うよ……ちゅ、中二がさ……」
「いや星お前、ノリノリ……だったじゃん?」
とりあえずこの二人は後にして先ずは……。
「ゆうぅぅぅぅぅぅぅぅりいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
百合はこの世の終わりみたいな表情をした後、2階の窓をかち割り逃げ出す。
私は全速力で百合を追いかけに行った。
「てかここ地下なのになんで窓があるんだ……?」
「ど、どっかに繋がってるんじゃないか?」
トトと竹輪がそんな会話をしてたのを知ったのは百合を学校の屋上にはりつけた後だった。
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