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仕方ないので百合を私の膝に座らせた。
しかしこの娘…全く重量を感じられない。
「ねぇ百合、ちょっと聞くけど」
私はボソッと百合に話す。
「あぁ、私いま、いま孤春さんの上に乗っか、乗っかって……」
幸せな顔をして鼻血をたらす百合。
いまは何を言っても聞かないな……。
「嬢さまったらー、毎回鼻血出しすぎなんですよー」
そういえば毎回鼻血出してんなコイツ、血は足りてるのか?
「はい、到着しましたよ」
トトの家に着いた私たち。
「じゃあ俺はこのへんで、嬢さまをお願いします」
そう一礼した後ギースさんは車に乗り、景気よく走り去っていった。
「あぁ……そう、うん、大丈夫、大丈夫ですわ…痛いのは最初だけですから……」
完全に自分のワールドに入ってる百合。
鼻血の量が半端じゃない。
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