step 5

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不覚にも、どきんっと胸が高鳴った。 そんな自分に少し驚いた。 「蒼太くーん!」 かわいらしい声がした。 夏子と蒼太は声の主を見た。 小柄のかわいらしい子が走ってきた。 「蒼太くん、はいタオル!」 ピンクの花柄のタオルを差し出す。 「要らない。」 蒼太はそのタオルをそのまま、その子に押し返した。 夏子は心の中で、冷たいなぁとつっこんだ。 その子はそんな夏子を見て、少し悔しそうに顔を引き攣らせた。
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