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そのモーちゃんの言葉を聞くか否や裕也は勢いよく立ち上がり俺に人差し指を突き付けた。
「聞いたか光!そうなんだよこれが俺のいいとこなんだ!!そんな俺からエロをとったら何が残るんだ!」
かなり大きな声で叫ぶ裕也。本人は恥ずかしくないのだろうか?
「お前声でけーよ、見ろ女達の冷ややかな視線を」
そう俺が言うと裕也は教室を見渡し鼻で笑って言った。
「フッ、普段光に向けられてる視線よりかはマシだよ」
その言葉に反応した俺は回りを見渡した。
あいつの言う通りかもしんない。
俺と目が合うと女達は視線を外し友達と一緒に俺の愚痴を言って、ゴミを見る様な冷たい視線で俺を見る。
「確かにな」
でも、俺は慣れてしまっていた女達のその冷たい視線を。
「……すまん、言い過ぎた」
表情から読み取ったのか謝れてしまった。
「大丈夫、慣れてるから」
これだから女嫌いは辛い。
「裕也、今廊下に平先が居ますよ。直訴するんじゃなかったんですか?」
次は廊下を見る。確かにそこには女と楽しく喋っている平先がいた。
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