470人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
「んじゃ、俺行ってくるわ」
そう言い残すと裕也は走って平先の所に行った。
平先の所から此処まで距離があるので声は聞こえないけど平先の表情を見て分かる。腕に最大限の力を入れたのかプルプル震えて顔を真っ赤にしている平先がそこに居た。
こうなった時の平先は超恐い。まず相手の名前を大きな声で叫びその後きついきつい罰を下し400字の作文で反省文6枚を書かされる。
だから、
「木村ァー!!!!」
あっ、あいつ尻餅ついた。
「お前は調子に乗ってんのか!?何が『このエロさが僕のいいとこなんです』だよふざけるのも大概にしろ!!」
尻餅ついている裕也を上から覗き込む平先。
それを取り囲む生徒達。
そしてトドメのこの言葉。
「木村、罰として反省文6枚と2週間1人で放課後掃除しろ。分かったか!」
「はい!!」
恐れからなのか、辛い事をやらされるのに凄く威勢のある素晴らしい返事だった。
そしてその事を聞いた俺を含む3組生徒からは歓喜の声が上がった。
それもそのはず今日だけ掃除なしだと思われてたいたのに裕也のお陰で2週間も延びたのだから。
……ありがとう裕也、君には心の底から感謝するよ。
最初のコメントを投稿しよう!