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ハシゴを上る。
既にそこにはモーちゃんと西が頭を貯水タンクの方に向け揃って寝そべっていた。
あっそうそう貯水タンクは1番奥にあって上で食べていても何の支障もない。それと上ってのは屋上の上っていう意味だからね。
「おーい、飯食おうぜ」
「「「はーい」」」
お前らは小学一年生か。
「あ、裕也これ姉貴から」
そう言ってザ・メロンパンと書かれた袋を破ろうとしている裕也にピンクの弁当風呂敷に包まれた弁当を渡す。
「もしかして舞さんから?」
「そうだよ」
言い忘れてたけど舞さんってのは姉貴の名前ね。
「キター!やったー舞さんからだ!うひょー」
どんだけ興奮してんだよおい。
裕也は姉貴の事を気にかけておりいつも『舞さんの弁当食いたい』って言って俺にせがんていた。
そして、それに負けた俺は姉貴に頼んで作ってもらったっつー訳。
「良かったですね裕也」
「おめでとう裕也君」
……何が良くて何がおめでとうなんだ!?西、モーちゃんよ。
「いっただきまーす」
裕也は箸を手にとり速攻で風呂敷を取り弁当の中にあるウィンナーを食った。
「うっめー、何じゃこのウィンナー今まで食った事がないぞ!光テメー毎日こんなの食って羨ましいぞ!」
汚ーよ裕也ウィンナーを口から飛ばすんじゃねー。
そんな馬鹿を見つつ俺は姉貴特製弁当を手に取った。
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