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世界は大きく変わった。
時代と共に。
それは前から予想できた必然のことだったのかもしれないし、思いがけない出来事だったのかもしれない。
枯渇していく資源を巡って、世界は戦争という道を選んでしまった。
そして、世界は大まかに四つに分かれた。
ユニオン、十字連合、安保連盟、革命軍。
その何処にも属していない日本は蔑称で、はぐれ者と呼ばれている。
ロボットに夢見て憧れる時代なんて終わってしまった。
人類を守る道具は、同時に人類も殺す道具であった。
『我等は戦争の恐ろしさ、悲しみを知っている。
二度とその悲しみを繰り返してはならないだろう』
はぐれ者の日本の古参共はそう言っているが、もはや大抵の人達は分かっている。
戦わなきゃ生きていけないのだと。
偽りの正義に、偽りの世界。
シミュレーションの世界の方が、よっぽど単純で、よっぽど綺麗だと考えたのは、私も戦う側の人間になった時からだ。
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