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真っ暗のまま夜が来て、そして朝になり家に父親が帰ってきました。
母親は泣いて喜びました。
少年も泣いて喜びました。
二人を笑いながら抱いて父親は言いました。
「空にあった赤い星が急に敵の方に落ちて、私達は助かったんだ」
少年は父親に言います。
「違うよ、星さんが助けてくれたんだよ!」
父親と母親は驚いたようですが、すぐに少年の言葉に頷きました。
その夜、少年はあの赤い星に礼を言おうと望遠鏡を覗き込みましたが、もう空には赤い星はいませんでした。
少年は泣きたい気持ちになりました。
そんな少年を慰めるかのように、周りの星達が一斉にきらめきました。
流れ星もいっぱい流れています。
少年はその美しい光景に笑って、やすらかに眠りにつきました。
平和な時代がまたやってきました。
もうあの赤い星は空にはありませんが、今も街は人の笑い声でいっぱいです。
ーーfin.
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