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辺りが騒がしい
そして何だか体に違和感を感じた
藤林先生が顔を上げるとそこはバスの中では無かった
学校だった
だが
どうやら青海高校では無いらしい
藤林先生は
生徒が使っている席に座っていた
見回してみれば
康隆が起きているだけで後の人はまだ目覚めていないようだった
義子も智も
そのうちの1人だ
どうして
こんなところに?
どうして
ここで?
藤林先生は
危うく混乱しかけたが
何とか抑えた
ここで教師が喚いたって何にもならない
藤林先生は
何もせずに黙った
ちょっと動けば
自分が、騒ぎ出しそうだったから
藤林先生がそんなことを考えている間に
生徒は次々に意識を取り戻していた
みんな
辺りを見回している
そして次に
違和感を感じる
ここは
青海高校じゃない
そして次に
なにが起こるのかが
徐々に気になってくる
義子が言っていたことが今から
的中するだなんて
藤林先生は
神経質がまだ続いていて
上の考えにはたどり着けたなかった
つまり
頭が空っぽ状態
「おい、ここどこだよ!」
1人が喚き出すと
次々に叫びだした
「早く帰りたいんだけど!」
「あたしたちどうなるの!?」
藤林先生は
どうして良いのか
解らなかった
ただ
このざわめきの中を
放心状態で眺めることしか出来なかった
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