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「まぁ、ルールと言ってもほとんど『BR法』と一緒だから、あんまり説明はしなくても大丈夫か」
鶴田先生がみんなに聞いても
誰も反応しない
「質問が無いようだから、追加ルールだけ説明しておこうか」
「あの、質問です」
手を挙げたのは
高城亮
たかぎりょう
だった
男みたいな名前だが
実態は髪の長い
サバサバとした少女
「なんだ?高城」
「何でうちの学校なんですか?」
亮の質問に
鶴田先生は迷うことなく返した
「これは厳正なる抽選の結果です。あ、ちなみにこの法案の対象は中高生だからなー」
青海高校は
どんだけクジ運が悪かったんだ
藤林先生は
心の中で毒づいた
「あ、そうそう。『BR法』では先生は参加しなかったけど、今回の『悪餓鬼撲滅法』では、そのクラスの担任も参加することになります」
だから自分は
この席に座っているのか
藤林先生は
変なところで納得した
「鶴田先生、まさかこれに出たくないがために教師を辞めたんですか?」
またまた亮の鋭い質問が飛んできた
だが
鶴田先生は何も答えずに
説明を続けた
「君たちに付いている首輪は、絶対に外れないから、無理に外そうとすんなよ?外そうとしたら…」
鶴田先生はそこで息を吸い込んだ
「爆発するぞ」
その部分をやたら
大きい声で強調した
気がついたら
周りには兵隊がうじゃうじゃと居た
まるで
あの映画みたいではないか
「タイムリミットは3日間。24時間以内に死者が出なかった場合は、君らの首輪が爆発して全員死亡します」
相変わらずむちゃくちゃだ
亮は鶴田先生を睨み付けた
亮もそうだが
康隆や義子
そして智のクラス全員が鶴田先生が大嫌いだった
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