青年

4/9
前へ
/17ページ
次へ
花映塚とは― 弾幕シューティングでは珍しい、対戦型シューティングゲームである。 ゲームレベルは彼岸花。 魅月はてゐでハンデフル(ライフ0、5)に設定し、勇一は映姫でハンデレス(ライフ5)に設定している。 勇一『(これなら絶対勝てるだろ)』 魅月『…(面倒だ)』 ―数分後― 勇一『勝てねぇ~!!』 あまりにもあっけなく負けた勇一。 魅月『もっと練習しろよ(笑)』 あんなにハンデがあったのにも関わらす、余裕で勝ってしまった魅月。 こんなに差があるのは、勇一が弱すぎるという訳ではなく、魅月が強すぎる為である。 勇一『くっ…こんなにあっさり負けるなんて…。』 魅月『いや、だからもっと練習すれば―――― ッ!?』 《練習すればいいのに》と言いかけた途端、魅月の頭に激痛が走った。 そのまま机にもたれ込むように倒れる魅月。 勇一『お…オイ! 大丈夫かッ!?』 魅月『…………』 魅月からは何の返事もない。 勇一は素早く、自分の手を魅月の胸に当て、耳を口元に近づけた。 勇一『良かった…。 息はある…。』 疲労による貧血と勇一は予測し、すぐさま椅子と椅子を合わせて簡易ベッドを作り、魅月の体を横にして、医学に詳しい友人を急いで探しに行く事にした。 勇一『…ったく…。 疲れたなら疲れたって言えっつの…。』 走りながら勇一は呟いた―――
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加