序調

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紫『…という事なのよ。』 霊夢『…。』 霊夢はしばらく黙り込んだままだった。 紫は、外を見ながら頬杖をついていて呟く。 紫『まぁ、その内治るわよ。』 と、紫は言っているが、 治るとか治らないとかそういう問題ではなかった。 霊夢は、紫の霊力消失の原因の裏に、絶対誰かが裏で絡んでいると感じていたのだ。 霊夢『異変の匂い…。』 少し間をおいて 霊夢『絶対何かあるわ…。』 紫は霊夢の方を向く、 紫『霊夢もそう思うでしょ?』 霊夢『ええ…。』 やはりそうよね、と紫は呟いてから、 紫『しかも、今までとは比べものにならない異変…。 と私は思うんだけど。』 霊夢は無言で頷く。 流石に、霊力消失はおかしい。 誰かが意図的に封印したとしか考えられなかった。 と、ここまで考えて霊夢はある事に気づく。 ―――私は? 自分は霊力が使う事が出来るのか。 という疑問。 霊夢『(紫がいない時に試してみるか…)』 と、考えたのは、 自分も霊力発現が出来ないという予感がするからであり、 もしそれで霊力が使えなかったら、紫に申し訳ないと思ったからだ。 霊夢『で、幻想郷の境界の制御は私がやればいいの?』 紫『まぁ、そういう事ね。 宜しく頼むわよ。』 霊夢『はいはい…。』 霊夢は答えながら、 もし自分も霊力が使えなかったら、どうするかを考えていた…。
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