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遥かなる時空
遠く見上げた空は
徐々に滲んで
僕は
瞼を伏せた
かつて、こんな悲しみを
感じた事はあるだろうか…
握りしめた温もりが
微かな11月の冷たい夜風に
少しづつ奪われていくのが
分かった…
これでもう…
君と僕を繋げるものは
何もないと分かった時
遠く世界に映る記憶だけが
色褪せた映画のように
繰り返し…
繰り返し…
何の憤りもなく
流れていたんだ…
遥かなる君との時空は
僕の中の広すぎる宇宙
ほんの片隅だけを
微かに照らすだけだった
夜空に浮く
月のように…
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