妾の子

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母さん待っちょきよ。俺がすぐ行くけん。 一生懸命走るしかなかった。 汗吹き出して目に入って痛かったけど、母さんの痛みよりましやん。 途中で転けて、擦りむいたけど、そんなん平気や。 母さん、母さん、母さん ただ走った。 汗をながしながら、息を切らせて病院に転がるように着いた。 『すいません。羽山光子はどこですか』 受付になだれ込むように言った。 『哲也!こっち』 振り向くと母さんの妹の昌子おばさんやった。 『どこ?』 おばさんの後ろを着いていった。
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