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新学期
春
春はあけぼの
やうやうしろくなりゆく…
つまらない古典の授業をつまらなそうに頬に肘を支え、窓際を見ている男がいる。
ふぁ~っと大きなあくびをし、不満げに古典のおばぁちゃん先生を見る。
「何で新学期そうそう一日目に授業でそれも一現目に古典なんだよ…しかもその内容一年の三学期にやったよ、とうとうボケたのか?
しかも…」
男は再び窓際を見るそこにいたのは外をふわふわと浮かんでいる人間…いや生前は人間と呼ばれていた者…
「何で今日こんなに幽霊がいるんだ?はぁ」
深いため息をつき、机に俯せになり目を閉じる。
佐々津 来夏は幽霊が見えるのだ…本当に。
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