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「それで…。龍平は私の事…どう思ってるの?」
「どうって…。お前は…、母さんが俺を守ろうとして送られてきた人で…。最初は、何なんだよ!?と思ったけど、一緒に暮らしていくうちに、お前の事が…その、いることが当たり前だと思うようになったんだ」
龍平は、自分で思っていた事を言う。
「そう…。じゃあ、私と百合ちゃん。どっちが好き?」
リーチは、とんでもないことを言い出した。
「な!?何言ってんだ?リーチ。」
「そうよ、リーチさん」
龍平と百合は二人同時に言うと、
「百合ちゃん。あなたもわかっているはずよ。龍平がいつかは、私かあなたか、選ぶ時が来ると…」
「…」
「龍平…。今選ばなくても大丈夫。全てが終わったとき、私か百合ちゃんどちらかを選んでよ」
「分かった…」
「さあ、この話はおしまいっ!龍平!明日は分かってるわね?」
「おう…」
「それから、明日から、こんなしんみりした空気は止めてよね!」
「いや、お前がしんみりとさせたんだ!」
「あれ?そうだっけ?」
「くっ。くくくく…」
「「ぷっ。あははは…」」
そして、この日から龍平は修業によりいっそう打ち込むことになるのだった。
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