雨の吹き乱れる国だとさ

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どーも、ミカルです。 俺達はいま次の国に向かって荒野を移動中だ。既にガギン山は見えなくなり、豊富な自然も名残惜しい。 辺りに木々や民間の姿は無くクリーム色の雑草だけが延々と茂っている。乾いた風が鬱陶しい。喉も無性に乾く。早くこの場所を切り抜けたいものである。 しかし本当に重い。 背中の荷物?空気? いいえ、どっちもだ。 相変わらず背中の馬鹿みたいな荷物はクソ重いし、結局、勇者(仮)との会話はあれからいままで一切ない。 本当に苦痛な旅だ。まずパーティーに問題がある。別に職業とか関係ない。俺の横にいる勇者(仮)、こいつが存在するだけでパーティーは崩壊するに決まってる。 つまり何が言いたいかと言うと、さっさと趣味の悪い形をしているであろう魔王城でふんぞり返っている魔王をぶち殺して、この旅を終わりにしたいという事だ。 勇者(仮)は力だけは強いからな。楽勝だろう。
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