1、桜

2/2
86人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
まだ私がこのマンションに引っ越してきたころのお話です。それは引っ越してきてすぐ始まったことなのですが。私が荷物の整理をすませ、一休みをしていると突然 電話が鳴りだしたのです。 「もしもし?」 しかし、無言だった 「あのどなたですか?」 これまた無言だった。すると突然 「…桜…」 低めの男性の声で、桜と一言呟いた後。電話が切れた。ちなみに私の名前は桜だった。最初は男友達の悪戯か?と思ったが。 次の日。ほとんど昨日と同じ時間に電話が 「もしもし?」 無言だった。そういえば昨日も無言電話がと思いながら。 「…どなたですか?」 「…桜…」 同じ男性のようだった。そして声は昨日よりは少し高いようだった。毎日同じような時間に、無言電話がかかってきた。 そして回をますごとに声がだんだん高くなってきた。我慢できなくなった私は友達に相談することに。 そして電話線をぬいた。これで電話がかかってくることはない。私は安心しきっていた。そしていつもの時間に。 その時、突然。携帯が鳴った。どうやら、メールのようだった。差出人不明!? いったい誰だろう?と思いながらメールを開くと。 桜という文字が。 「いやあ!!!!」 私は受信拒否した。これでこのようなメールがくるはずがない。そう思っていた。 そして次の日。安心したのはつかのまで。突然、非通知から電話が。 「これってもしかして」 桜…。携帯はなかなかなりやまない。私は怖くてベッドの中に入った。そして、私がうとうとしてきた時だった。さっきまでうるさくなっていた携帯が切れたのであった。よかったと私は胸をなでおろした。すると、急に体が動かなかった。声もでない。これはもしかして、金縛り!? すると、突然。胸が苦しくなってきた。体の上に何かがのっかかっているような感じが。 突然、目の前には長い髪の女が。私は思わず目をとじ。もう一度、目を開けると女はどこにもいなかった。そしていつのまにか、金縛りがとけていた。 後で 管理人に聞いた話では、私が越してくる前に住んでいた女性はストーカーをうけていてしまいには殺されそのストーカーも死んでしまい。 そしてその女性の名前は桜だった。
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!