スカウト

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僕はもう投げやりでそう言った。 すると予想外の返事が返ってきた。 「えっ?あ、ありがとう」 綾香さんは不意を付かれたように顔を赤くしながら僕に言ってきた。 あれ?僕的にはやっぱりとか言ってくるかと思っていたが違った。 じゃあ綾香さんは僕がなんで見てたと思ってたんだろう。 「綾香さんはなんで僕が見てたと思ったんですか?」 そう聞くと、綾香さんは余計に顔を赤くしながら話し始めた。 「……絶対に笑わないでよ。 今この部屋に私と遥輝くんしかいないじゃない?だから遥輝くんがHなことでも考えてるんじゃないかなって思って……。 ほら遥輝くんって今そういう歳頃だし……」 最後は言葉を濁らせながら言った。 僕は始めこそ意味がわからず、キョトンとしていたが、だんだん意味がわかり始め、笑いを堪える。 しかし後からどんどん笑いが込み上げてきて、終いには大声で笑ってしまった。 「笑わないでって言ったのに……。 遥輝くんのイジワル」 綾香さんは頬を真っ赤にし、耳までも真っ赤にし、頬を膨らませながら俯いてしまった。 「あっいや、すみません」 僕は人を傷つけたと思い、笑うのをやめ素直に謝る。
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