スカウト

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「もういいよ。 その代わり忘れてよね」 綾香さんは相当恥ずかしかったのか、まだ頬を赤くしながら、ちょっと怒りを含んだ声でそう言ってきた。 「わかりました。すいません」 謝ったはいいがこの空気嫌だなと感じていると綾香さんがこの空気を断ち切ってくれた。 「……さぁ本題のメイクするわよ。いろいろいじるから目に眉毛が入ったりしないように目を閉じてて?」 綾香さん切り替えすごいなと思う。 「了解です」 始めは髪を切られた。 目を閉じているのでどんな状況か全くわからない。 数時間起ち、髪を切り終わったらしい。 「髪は切り終わったから、次顔をいじるね。椅子倒すから」 その言葉を聞いたら最後、だんだんと椅子の背もたれが倒れていき、僕は仰向けの状態になった。 始めは眉毛をいじってるみたいだが、ずっと目を閉じているせいと、綾香さんの手がとても暖かいのがあり、寝てしまった。 どれくらい経っただろうか。綾香さんの声で起きた。 「遥輝くん、起きて?」 綾香さんの優しい声で起こされるといつの間にか椅子は正常の位置に直されていた。 鏡が目の前にある。
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