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そういえばニ人とも歳っていくつだろう?
素直に聞いてみることにした。
「ニ人とも何歳?ちなみに僕は十五だよ」
「俺も十五だ。今年高校に入る」
「ワイも十五や。ワイも今年高校に入るで」
なんだみんな同じ歳か。
じゃあ尚更敬語は禁止だな。
「じゃあ三人揃って今年高校に入るんだ」
感心しながら僕は言う。
ニ人は僕の言葉に頷く。
頷いた後陽介が口を開いた。
「龍治と遥輝はどこの高校や?」
返答を待ってるように僕と龍治を交互に見る。
僕が答えようと口を開く前に、社長が先に口を開いた。
「そのことだけど、みんな同じ高校に通ってもらうよ。そして芸能高校に通ってもらうよ。その方がいろいろと都合がいいから」
そう軽く言ってのけた。
龍治はそれをわかっていたようだ。
「やはり芸能高校か」
陽介もわかっていたようだが、少し表情を曇らせている。
「ホンマに芸能高校かいな。あこって私立やろ?親にお金を出してもらうように頭下げなきゃあかんわ」
その言葉が僕に引っ掛かった。
えっ?私立?
マジですか?
そんなの僕の家には無理だよ。
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