298人が本棚に入れています
本棚に追加
「‥‥っ‥」
顔が赤くなるのが自分でも分かる。
すぐに下を向いた。
気付くな、気付くな、気付くな。
何回も思いながら、先生が横を通り過ぎるのを待った。
あと3m、2m‥
はぁ、よかった。
と安心した時だった。
先生の足が私の前で止まった。
えっ、なんで、止まんないでよ。早く職員室入ってよ。
一瞬のうちに、いろいろなことを考える。
「あー、っと、山崎さん?」
先生に呼ばれた。
前見なきゃ。返事しなきゃ。
でも、出来ないよ。
どうしよう、と焦っていると、調度、美奈が職員室から出て来た。
「由梨っ!お待たせ~って、先生、何してんの?」
「あー中村さんか。まぁいいや。2人とも着いて来て。」
あー、助かった。
美奈ありがとう!!!
と心の中で大声で叫んだ。
「由梨?行こー!多分パシリだけどね‥」
美奈が苦笑いしながら私に言った。
「あはは、だろうね!」
そう答えて、先生の後ろに着いて行った。
最初のコメントを投稿しよう!