初めて見る顔と現実

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  はぁ!? と言おうと思ったけど、言えなかった。 それって‥。 落ち込んだとき、私のこと思い出すってことだよね!? うわぁ‥‥‥やば‥‥‥嬉しい‥‥ 私が黙っていると、先生から話し出した。 「あぁ、忘れるとこだった。ちょっと手伝って。」 そう言って先生は資料室に入って行った。 慌ててそれを追い掛ける。 「‥ホコリっぽい‥‥何ここ‥」 「部活で使う資料置き場。結構な量だから手伝って。」 「あ、はい。」 ていうか‥‥ある意味二人っきりじゃん‥‥‥。 資料室の前を何人もの生徒や先生が行き来するから、完璧な二人っきりではない。 それより私‥先生と普通に話してるよ‥‥ すごいー!!! 「‥山崎さん?」 先生の声で我にかえった。 「あ、はい。どれ持って行く‥んです‥か?」 我にかえった瞬間、先生と話してることが、今までの環境とは違いすぎて、いまさらドキドキしてきた。 「まだ見つかってない。」 「‥すみません‥‥。」  
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