消えない想い

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  「はぁ~。‥じゃあ部活行こっか!」 ため息をついてから、美奈が言ってきた。 私は荷物を持ってから、うん!とこたえ、活動場所に移動した。 来ちゃった‥。 活動場所の教室に入り、机に荷物を置いて、向かい合って座った。 今日は珍しく、私たち以外はまだ誰も来ていなかった。 「誰もいないなんて、珍しいね!」 私がそう言った後、ドアが開いた。 まさか‥、と思って恐る恐るドアのほうを見ると、同じ学年の人たちだった。 ホッとしながらも、肩を落としている私は、矛盾している。 同じ学年の人たちは、荷物を置くと、すぐに教室を出て行った。 ドタドタうるさいなー。 ドアくらい、閉めて行って欲しいね。 少しイライラしながら立ち上がり、ドアを閉めようと手をかけた。 が、 ドアが閉まらない。 あれ?と思って、さっきより力強く閉めてみた。 「ちょっと!」 いきなり大きな声がした。 「‥わっ!!」 まさか人が居るとは思っていなかったから、声をあげながら、ドアから手を離してしまった。 その瞬間、大きい音をたてて、勢いよくドアが開いた。  
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