298人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ
「失礼しまーす‥。」
美奈がお腹を抱えながら、保健室に入った後に、私もつづく。
保健室に入ると、二つあるうちの一つのベットのカーテンが閉まっていた。
あそこに先生がいる。
「あら、どうしたの?」
「ちょっと、お腹痛くて‥‥」
美奈が答えると、先生はこちらを向いた。
「あ、私は付き添いです。」
「そう。付き添いご苦労様。大丈夫?そこ座って。お湯持って来るね」
「すみません‥。お願いします‥‥。」
保健の先生が出て行くと、美奈が、でしょ?、と得意げに言ってきた。
私はニコッと笑って返事をした。
「‥じゃあ、行こっか。」
美奈に背中を押され、カーテンの前に来た。
ドキドキ
ドキドキ
心臓の音がうるさいくらい鳴っていた。
大丈夫。
普通に話せるはずだよ。
と、自分に言い聞かせてから、息を吸い込んだ。
「‥先生?」
「‥っ‥山崎さ‥ん?」
先生の声がちょっと違っていた。
最初のコメントを投稿しよう!