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「入ってもいいですか?」
今までにないくらい、ドキドキしていた。
冬なのに、汗でもかくんじゃないかと思うくらい、顔が熱くなった。
「ぁー‥、止めとけ。うつる。」
「そ‥うですか‥‥。」
美奈に視線を向けて、助けを求めた。
「あの!中村ですけど、由梨が話すことあるらしいんですが!」
「‥中村さんも居たんだ。分かった。そこから話して?」
先生はそう言った後に少し咳込んだ。
「‥あの、昨日すみませんでした。あんなこと言って‥‥。」
「ははっ。生徒にあそこまで言われるとは、思ってなかったからビックリした。」
「すみません‥。」
「でも俺も悪かったし。」
「いやっ!先生は何も悪くないです!!私が悪いんで。」
「そんなこと言うなって。俺、もう山崎さんに冗談言わないからさ。」
「そんなこと言わないで下さいっ!!」
思わず大声を上げてしまった。
「あっ‥‥。すみません‥。」
「ケホッケホッ‥‥。結局どっちがいいわけ‥‥‥。」
先生の声が鋭くなった。
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