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アーリーと別れた後、ウィンバードは街に繰り出した。
『今日…仕事行くから』
大丈夫なのか分からなかったが、無理に笑顔を作るアーリーを止める術はなかった。
「俺も仕事あったな…」
車を走らせ、一度家に戻る。
ウィンバードは変装を得意としているのだ。
今回は、不良が相手だから自分も学ランを着込む。
車で行くと怪しまれるので、自転車を漕いでターゲットを呼び出した場所迄向かった。
呼び出し場所に着くと、其処には如何にも柄の悪そうな男子高校生が数人。
ウィンバードは、胸元からタバコを取り出し、火を付けゆっくりと紫煙を吐き出した。
「お前等か。こないだ選挙カーを襲撃したのは」
「あぁ。そうだ」
リーダー格らしい男が頷く。
「選挙での歌い文句を実行なんかしやがらねぇだろ、アイツ等」
「それで、襲撃したってのか」
「それ以外の理由なんかねぇ」
「………そうか」
ウィンバードがタバコを地面に落としたのを合図に、男たちは襲ってきた。
それを交わし、蹴りを繰り出す。
「血の気の多いガキだ」
3分の後には、高校生はみな地面とキスをしていた。
「お前等には関係ねぇか」
両親やアーリーの家族について聞こうとしたが、スピードや攻撃の仕方から踏まえると、無関係だと思われた。
「…収穫はねぇか」
一人ごち、自転車を走らせていた時だった。
女の助けを求める声が聞こえたのは…。
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