第二章

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「誰か助けて!」 女は叫んだ。 周りには瞳をギラギラさせた男たち。 美しい肢体に整った顔、青色の瞳。 こんな綺麗な女を、野獣たちが放っておくはずはなく。 白いワンピースに男の手がかかった時である。 「ぶふぅ!?」 男は吹っ飛んだ。 「女は大切にしろと習わなかったか?おっさんたち」 街頭が、ウィンバードを照らし出す。 「お前は…、マイケル・ウィンバード!」 自分の名前を知っていると言うことは、裏社会の人間だと容易に想像はついた。 両親のことを聞き出すチャンスだが、ウィンバードは一つ溜め息を吐くと、女を自分の後ろに隠して言い放った。 「やられたくなければ去るんだな。俺は今無性に機嫌が悪い。何するかわからねぇよ?」 男たちは逃げ出した。 「アンタも、隙があるから狙われるんだ。気を付けな」 そう言って、去ろうとするウィンバードの袖を摘み、女は言った。 「行くあてがないのです」
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