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時間(とき)が、止まった気がした。
紗菜が…俺のこと?
まさか…そんなこと。
でも、暖かい感触は本当で。
紗菜を、抱き締めたいと思った。
狂おしい程に、愛おしい存在。
「俺、も」
「え?」
「俺も紗菜が好き…だ」
恥ずかしい、だけど。
「ありがとうございます」
紗菜が笑ってくれるなら。
それは、嬉しい。
「ウィンバード、さま」
「何?紗菜…」
「早く良くなって下さいませ。でも、無理はいけませんわ」
「あぁ。分かった」
優しい空気が2人を包む中、病室の傍に立っていた男はニヤリと笑った。
そして、男は何処へかと電話を掛け始めた…。
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