第七章

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「ピンチ…って、一体どうしたのですか?」 「あ…、」 まことが、紗菜を見て口籠もる。 「大丈夫だ。紗菜も力になってくれるから…な」 「分かりました。あの…実は、警察署内でアーリーさんを…その、邪魔だと思っている人が多くて…」 「アーリーを!?」 もしかしたら、アーリーを妬む人の誰かが、アーリーの親を……。 「まこと様、アーリー様を妬んでいらっしゃる方は今日来ていらっしゃるのですか?」 「はい。アーリーさんより年上で、バリバリのやり手なのですが、アーリーさんの方が若くて格好いいし、優しくて女にもてるので…」 「逆恨み、だな」 「はい」 そいつらは除外していいだろう。 逆恨みで、アーリーの両親を殺すなんてまず考えにくい。 「で?アーリーがピンチってのは?」 「アーリーさん、元犯罪者のフィールさんの所で治療受けているでしょう?」 「ああ」 「もし、それが露見したら警察で働いているアーリーさんにとっては不利なんです」
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